私的な温泉旅のページ

湯 畑

yubatake

★湯畑
 草津温泉と言ったら真っ先に思い浮かぶのが湯畑だ、草津に100箇所以上ある源泉のうち最大の噴出量を誇り、毎分4600ℓの膨大なお湯が湧き出ていると言う。
その湯畑をビジュアル的にも特徴づけているのは七本の木樋であろう、その機能は60℃を超える源泉を冷ます事と樋に溜まる(湯の花)を採取する目的で、湯の花の畑が変化して「湯畑」の名の由来となった。
因みに湧き出たお湯の行方だが、源泉は南側の湯だまり底から湧き出し溢れる湯を木樋へ導き、約1.5°の勾配(この角度が湯の花が溜まりやすいとか)で北側へ緩やかに流しつつ熱をとる、そして七本の木樋を受ける様に横に走る上下二段の受け樋(長升)があるが、ここで分湯のため複数本の配管が接続され、一部は西側のウッドデッキの下を通り各湯船に配湯され。また東側隅の箱型升にも配管が接続されていて、溶岩の石垣に隠されて湯畑の東側下流にある各湯船へと送られる。
また下段受け樋へ溢れた湯は一部を除き最後の見せ場「湯滝樋」を経て放流される。
(昔は湯滝の東側と西側に沢山の配管が露出していて、見苦しかった。)
 自分が幼少の頃始めて見た湯畑は長方形の単純な平面形状をしていたし、木樋の本数も今より多かったと思うが、急勾配の樋の滝は無く、岩肌をそれなりの湯量で流れる文字通りの「湯滝」だったと思う。
現在の瓢箪形の有機的で躍動的な形は1975年に岡本太郎氏が当時の町長より依頼を受けデザイン監修をした経緯があり1993年~1995年にかけて象設計集団により「白旗の湯」や歩道の瓦舗装が整備され、ウッドデッキや東屋、ベンチ、足湯などが設えられて「歩道といこいの場」は現在の姿に整えられていった。

▲七本の木樋のお湯を受ける上下二段の長升から下流の湯船に配湯される。